売掛金や手形金・小切手金の支払いの公正証書

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債務弁済契約の一種である

売買代金の支払いでも、不動産取引のように一回だけの売買契約なら、債務弁済契約の公正証書ということになります。ただ、一口に売買契約といっても、いろいろな態様のものがあります。例では、健康食品や自然化粧品を製造・販売していますが、このような商売だと、反復継続して同じ小売店・スーパーなどに商品を販売し、代金は売掛金として何カ月かに一回の割合で決済するのが通常です。 ここでは、そのような売掛金支払いに関する公正証書の作成もとりあげてみます。類型的には売買の債務弁済契約の一種ということになります。なお、債務弁済契約のところでは、対象となる売買契約の特定を明確にすべきであると解説しました。しかし、売掛金支払いの場合には、対象となる売買は一定期間内に行われた複数回のものとなりますので、特定方法も特有のものとなります。例えば、売主Aと買主Bとの間における「継続的商品売買取引基本契約書」に定める基本契約に基づいた各個別的取引から生じる一切の売掛金といったように特定します。

手形・小切手債務弁済契約の公正証書

ある程度規模の大きい商売ともなると、現金で決済するよりも、手形や小切手で決済をすることが多くなります。例で、商品の材料を仕入れるのに小切手を切っていたとします。ただ、支払いに不安を感じた原材料輸入業者は、万が一に備えて、手形債務の支払いについて、公正証書の作成を申し入れることもあります。 手形は、振り出して交付した直接の相手方が支払いを請求してくるとは限りません。手形を受け取ったものが、裏書によって手形を譲渡して請求してくることもあるのです。それでも、手形債務の支払いについて、公正証書を作成することはできます。公正証書の作成には債務の明確な特定が必要ですが、手形や小切手の場合、各要件がすべて記載されていることが重要です。記載されていない白地の欄があると、公正証書は作成してもらえません。 公正証書を作成した後に不当に白地部分の補充がなされると、公正証書の内容と異なる手形・小切手が発生し、債務者が二重払いさせられる危険があるからです。また、実質的に分割払いの場合に、満期日の異なる複数の手形・小切手を振り出すことがよくあります。その場合、一覧表を作成して、どのような手形や小切手が振り出されているかも明らかにしておきましょう。それ以外については、前述した債務弁済契約の公正証書と同様になります。