死亡事故の場合に紛争になりがちなこと

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損害賠償金の相続では遺言書があっても法定相続分による

死亡事故の場合には、損害賠償を請求できるのは死亡者(被害者)の相続人です。相続人が何人もいる場合には、法定相続分に応じて請求権を持つことになり ます。相続人になる順位と相続分は、次の図のとおりです。問題は遺言書があった場合です。例えば、死亡した被害者が、生前に遺言書を残しており、妻に全 財産を与える旨の遺言をしていた場合はどうでしょうか。一般の相続の場合には、遺言書があれば遺言書が法定相続よりも優先します。しかし、その場合でも 、遺言書の内容が「全財産を○○に譲る」とあっても、相続分の1/2に当たる遺留分は保証されています。しかし、交通事故による死亡の場合には、遺言書作成 したときには、損害賠償金は存在していなかったわけですから、損害賠償金についてまで遺言の効力は及ばないものと考えます。ですから、損害賠償金は法定 相続分に従って相続人が相続することになります。 死亡事故の場合には、必然的に損害賠償金額も高額になります。そのため、被害者に発生した事故について過失があると、過失相殺により減額される金額も多 くなります。死亡事故では肝心の被害者が死亡しているわけですから、過失相殺の認定でもめがちです。残された被害者側では、あらゆる資料を駆使して、加 害者側の過失を証明することが必要です。

慰謝料については法定相続人以外でももらえる場合がある

よくもめるのは、夫が死亡し妻と子供が相続人になる場合、夫の父や母にはなんの権利もないのかという点です。すなわち、損害賠償金をめぐっての嫁と舅・ 姑との対立です。妻と子供が相続人になる場合には、死亡者の親には相続権はありません。しかし、慰謝料については、死亡者の親にも固有の慰謝料請求権を 認めています。そこで、これをめぐっての争いが起こるのです。