事故直後は素直な気持ちでも時間がたつと気が変りがち
事故の原因の大半が加害者にある場合には、事故直後には、加害者も自分が悪かったことを素直に認めるものです。しかし、事故の発生から時間が経過するにつれ、申し訳ないという気持ちも薄れがちとなります。孫を運転席に乗せて車を走らせていたお祖父さんが、孫がハンドルに手を掛けたのを止めさせようとして、信号のない交差点で一時停止をせずに事故を起こしてしまいました。事故直後は、孫が運転の邪魔をしたのでと、丁寧に誤っていたのですが、時間がたって、警察が来たときには、自分は一時停止もしたし、前方注視も怠らなかったと言いはじめました。もちろん、警察は事故の発生状況を見ていたわけではなく、田舎道ですから、目撃者もいません。事故当事者の証言だけが頼りとなるわけです。結局、現場では、水掛け論に終始してしまいました。
事故直後に加害者から住所・氏名などの確認をとる
たいていの人は、相手から先に謝られると、つい気持ちがおうようになり、やさしくなるものです。そして、その後も、その人の態度が180度変節するとは思われません。何はともあれ、事故が起きたときの被害者の心得は、ビジネスライクに、加害者の住所・氏名、車のナンバー、加入している自動車保険会社名、保険番号などをいち早く聞いてメモしておくことです。そして、加害者が自分の非を認めるような発言をした場合は、その場に、当事者以外の第三者がいれば、立会証人になってもらいます。関係者以外に立ち会う人がいなければ、そのことをメモ書きして、加害者のサインをもらっておきます。このような処置を取っておけば、後刻、警察が来て事情聴取をする際に、加害者が前に述べたこと翻すようなことはないでしょう。こうしておけば、加害者が不誠実で、被害者の病院費用などの支払いにも応じないというような場合にも、加害者の加入していた自動車保険会社へ直接連絡して、支払いを受けることが可能です。