離婚裁判には費用と時間がかかる

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離婚訴訟で何を請求するかによって必要な印紙額は違ってくる

訴訟を提起するには、訴状に収入印紙を貼るという形で国に手数料を納めます。たとえば、離婚と親権者指定だけを求める訴訟では印紙13000円(訴 額が算定不能なので訴額は160万円として算定)が必要です。離婚と親権者の指定と慰謝料として300万円を、財産分与として現金2000万円の支払いを 求めるという訴訟では、離婚請求(13000円)と慰謝料請求(印紙代2万円)の多い方の額の印紙代2万円+財産分与についての印紙代1200円(合計 21200円)が必要です。財産分与の請求は100万円の場合でも1億円の場合でも印紙代1200円で変わりません。しかし慰謝料の請求は金額によって印 紙代が変わります。どうしてこのようになるかは説明が難しいのですが、ともかく印紙額の計算は弁護士でも間違うことがあるので、裁判所の窓口で聞いてから 訴状に貼付してください。その他に切手を1万円近く収める必要があります。訴状などを被告に特別送達という手続きで送るためですが、いくらの切手を何枚組 み合わせて買うかも、裁判所に聞けば教えてくれます。

和解なら1年はかからないが判決まで行くと1年前後かかる

訴訟を提起してから解決までどのくらい時間がかかるかは、被告が何をどれだけ徹底して争うかによります。通常の場合であれば、訴訟提起後約1カ月な いし1か月半後に第1回の裁判期日が決められて被告に訴状が送られます。被告からの答弁書などの内容を見て、裁判所は、被告がこの裁判で何を争うのか、離 婚したくないのか、離婚はかまわないけれど親権者の指定や原告の請求する慰謝料、財産分与の額について納得しないのか、などの争点がある程度わかれば和解 手続きを勧告します。訴訟の前にもう一度協議の機会を設けるのです。和解手続きは2~3週間に1回の期日で指定し、2~3回やってみて和解成立の可能性が あればさらに続けますし、和解の方向性が見いだせなければ打ち切って裁判手続きに戻します。裁判官が調停委員などとはまた違った話の進め方で和解がまとま れば、裁判上の和解(和解離婚)が成立します。時間的には訴訟提起後2~3回の裁判期日と数回の和解期日として、やはり8~10カ月くらいかかるのが普通 でしょうか。和解手続きを打ち切った後、判決手続きに戻ったあとは法廷で証拠調べをします。離婚訴訟では夫婦双方の当事者が一番の証拠(人証)になりま す。この場合は、陳述書の提出を求めるのが普通です。離婚訴訟では第三者の証人が法廷に呼ばれることもあまりなく、証拠調べは1回くらいで終わり結審とな り、あとは裁判官が判決を書くだけです。裁判期日は結審後1か月くらい先になります。時間としてはやはり訴訟提起後10カ月~1年というところでしょう。

離婚訴訟をできるだけ早く終わらせたいが

離婚訴訟で場所が法廷に移ったからといって、憎しみやお互いの欠点を暴き立てる気持ちが無くなるわけではありません。精神的にも大いに疲れます。お まけに訴訟は時間が掛かるという欠点もあります。しかし、離婚訴訟では、途中で裁判官が和解の勧告をします。裁判官を交えて話し合い、合意できれば「和解 離婚」ができるようになりました(平成15年の人事訴訟法の改正)。「原告と被告は本日和解により離婚する」との裁判上の和解が成立すると、離婚は成立し ます。ただし、弁護士を頼んでいても最終的な和解の場には本人出頭が求められます。