性の不一致も離婚事由になることがある

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夫婦間の性についての基準はないが性の不一致を理由とする離婚例はかなりある

夫婦間の性についての基準はないが性の不一致を理由とする離婚例はかなりある寝室にタブーはないと言います。夫婦で同意している限り何であれ性の不一 致はないことになります。そこで一方の配偶者が夫婦の性のあり方に不満を持つ場合にのみ「性の不一致」が離婚事由となるのかということになりますが、こ れは「婚姻を継続しがたい重大な事由」に当たるかどうかの問題です。離婚訴訟で性の不一致による婚姻破綻をとりあげた例はかなりあります。性というのは 夫婦の重要な問題なのです。夫が性的不能である、異常に性欲が強く妻が耐えられない、妻が潔癖症で性に嫌悪感を抱いている、性格嗜好が異常である(はっ きり言えば変態である)、同性愛者である、などが離婚を認められた場合です。同性愛も「婚姻を継続しがたい重大な事由」として離婚を認めた判例がありま す。婚姻後数か月して夫が同性愛に走り、妻からの性的要求に応じなくなったというケースで、妻が数年にわたり夫との正常な性生活から遠ざけられているこ と、夫の同性愛の関係を知って受けた衝撃の大きさを考えると、正常な婚姻関係を取り戻すことは不可能として、妻からの離婚請求を認めています(名古屋地 裁・昭和47年2月29日判決)。このようなことを公開の法廷で言い合わなくとも、協議離婚あるいは調停離婚で解決すればよいのに、と思います。ところが言わ れている本人にとっては、それを異常とも変とも思っていないのでしょう、公開の訴訟になることをためらわない人もいます。確かに性に関しては何が正常で 何が異常かとあらたまって聞き返されると返答に詰まりますが……。他方の配偶者がそのような性のあり方では婚姻を継続できないとして離婚を申し立てた場 合に、裁判所としてもやはり「通常夫婦としてあるべき性のあり方」を度外視して離婚を認めるかどうかの判断はできません。しかしその判断基準を言葉であ らわすのは難しいのですが、実際は「婚姻を継続しがたい重大な事由」に当たるという判断を「何となく」しています。そして冒頭にかかげたような事例では 離婚を認めています。

夫婦問に子どもができない場合には離婚事由となるか

それでは子どもができないことは離婚事由になるでしょうか。昔の女性は「嫁して3年子なきは去る」と言われ離婚理由とされたようですが、現在では子どもが 生まれないだけでは離婚原因となりません。不妊症の原因は夫である場合も妻である場合もありますから、双方にとって離婚事由となりません。子どもができ ないことが引き金となって、たとえば跡継ぎが生まれないことについて夫の親族が干渉するため夫婦仲がぎくしゃくとしてきたという事情があれば、不妊症自 体は妻の有責事由とは言えませんから、妻の側から見て夫に対する「婚姻を継続しがたい重大な事由」を理由とする離婚が問題となります。また、妻に子ども ができないために夫が他の女性に子どもを産ませた、というような場合では夫の不貞を理由とする離婚事由が問題となります。