金銭債権を第三者に譲渡する場合の債権譲渡契約公正証書

債権譲渡とは

債権譲渡とは、債権の同一性を維持したままで債権を他に譲渡することです。例えば、(A)が債務者(B)に対して持っている債権(α)を回収しようとしましょう。このときBが第三債務者(c)に対して債権(β)を持っている場合に、そのβをAがBから譲り受けます。そして、cがAに対してβの弁済をすれば、Aとしてはそれでαを回収したことにしよう、というわけです。

債権譲渡契約公正証書

本公証人は、当事者の嘱託により、その法律行為に関する陳述の趣旨を縁取し、この証書を作成する。

○○興行株式会社(以下「甲」という)と株式会社△△(以下
「乙」という)は、次のとおり債権譲渡契約を締結した。
第1条(本契約の目的)本契約は、甲が乙に対し、平成○○年○
月○日に、甲が有する下記債権を、乙に対し、代金○○○○円
で売り渡し、乙がこの買受を行うことを目的として締結される
こととする。

債   権 甲と××株式会社(以下「丙」という)との間
の平成○○年○月○日付金銭消費貸借契約
債権の内容 甲が丙に対し有する貸付金元本金○○円
上記貸付金元本に対する平成○○年○月○日以
降年6分の割合による利息債権
第2条(本債権の対抗要件)甲は、本契約成立後遅滞なく、丙に
対して前条の債権譲渡の通知をするか、または、丙から債権譲
渡の承認を得なければならない。
2 前項の通知においては、丙の承諾を得なければならない。
3 前項の通知および承諾は、確定日付ある証書をもってしなけ
ればならない。
第3条(本契約の解除)丙が、第2条所定の通知を受けるまでに
乙に対して生じた事由をもって丙が甲に対抗したときは、甲は、
何らの催告を要せず直ちに本契約を解除することができる。
以上
本旨外要件
住 所  東京都○○区○○町○丁目○番○号
職 業  会社員
貸 主  ○○○○ 印
昭和○年○月○日生
上記の者は運転免許証を提出させてその人違いでないことを証明させた。
住 所  東京都○○区○○町○丁目○番○号
職 業  会社員
借 主  ×××× 印
昭和○年○月○日生
上記の者は印鑑証明書を提出させてその人達いでないことを証明させた。
上記列席者に閲覧させたところ、各自その内容の正確なことを承認し、下記に署名・押印する。
○○○○ 印
×××× 印
この証書は、平成拾七年○月○日、本公証役場において作成し、下記に署名・押印する。
東京都○○区○○町○丁目○番○号
東京法務局所属
公証人  ○○○○ 印


この正本は、平成拾七年○月○日、貸主○○○○の請求により下記本職の役場において作成した。
東京法務局所属
公証人  ○○○○ 印

債権譲渡は債務者への通知が必要

譲渡可能な債権であれば、AとBとの間の取り決めで債権譲渡はできます。しかし、それだけではCの預かり知らないところで、債権者が変わってしまっているわけですから、うっかりBに対して支払いをしてしまうおそれもあります。そこで、債権譲渡があったことをCに対して主張するには、BからCに対して通知をしてもらうか、Cが譲渡を承諾することが必要です。そして、AB間で債権譲渡があったことを、C以外の第三者にも主張するには、債権譲渡の通知や承諾は、確定日付のある証書(内容証明郵便か公正証書)ですることが必要です。

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