債務弁済契約公正証書

万一の場合に備えてする契約

債務者が負担している債務について、その返済方法を改めて決める契約を「債務弁済契約」といいます。万が一のときに備えて、この契約を公正証書にしておくわけです。実質的には、金銭消費貸借契約の場合と大差はありません。

作成にあたって注意する点

債務弁済契約で公正証書を作成する場合には、以下の点に十分注意してください。

契約内容を明確にする

第一に、もともと弁済しなければならない債務があることを明確にしておきます。売買代金債務であれば、その売買がどのようなものであるのかをはっきりと記載します。第二に、その返済をどのようにして行うかを明確に記載します。いつから支払うのか、何回払いなのか、期限はどうなのか、といったことを記載しておきます。

利息・遅延損害金・期限の利益喪失約款

以前よりも債務の支払いが遅れることが大半なので、利息を付けることもよくあります。その場合には、利息を付けるということ、利率はどれだけになるのかをきちんと記載しておきます。なお、金銭消費貸借契約ではないので、利息制限法が直接適用されるわけではありませんが、常識から外れた利率であったり、利息制限法を免れる意図があれば、無効となることも十分にあり得ます。利息制限法の範囲内(元本10万円未満なら年20%、元本10万円以上100万円未満なら年18%、元本100万円以上なら年15%)で決めておくのが無難でしょう。

また、債務弁済契約を結んでも、返済が約束通りに履行されない危険性は多分にあります。債権者としてはそれに備えて、遅延損害金(返済が遅れたことによる損害金)や期限の利益喪失約款(債務者が返済を怠ったとき、直ちに残りの分割債務を支払わなければならないとする約束)も記載しておくべきです。

保証人について

返済について猶予が与えられる代わりに、債務者が保証人を立てることもよくあります。保証契約は、債務者自身の債務弁済契約(主たる契約)とは別個独立の契約です。そのため、別々に公正証書を作成してもかまいません。ただ、その場合には、主たる契約を明確に特定しておくようにして下さい。 なお、債権者側からみて、ただの保証人よりも連帯保証人を立てた方がはるかに有利です。連帯保証人に対して、期限が来ればすぐに請求・執行することができるからです。

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