マイホーム取得のための生前贈与には親の年齢制限がない

すべての贈与に相続時精算課税を適用できるようになる

生前贈与で相続時精算課税の適用を受けるには、親の年齢が65歳以上である必要があります。しかし、マイホームの取得に関する贈与で、条件に合致していれば親の年齢は不問です。65歳未満の親からの贈与であっても、相続時精算課税制度を利用できるようになります。この特例のメリット、デメリットをまとめました。


相続時精算課税制度を一度利用すると、その適用を受けた親からの贈与には、翌年以降も引き続き相続時精算課税の適用が受けられるというメリットがあります。したがって、この特例を適用することで、これ以降その親からの贈与は、親の年齢が65歳未満であっても、すべて相続時精算課税の対象です。


相続時精算課税の適用を受けた親からは、これ以降毎年110万円の贈与税の非課税枠を利用した財産の移転ができなくなるというデメリットがあります。


この規定により贈与された金額は、将来相続税を計算する際、相続財産の価格に足し戻されます。被相続人の死亡時に所有していた財産が5000万円で、過去に相続時精算課税の適用を受ける現金の贈与が2500万円あった場合、相続税の計算の基礎となる財産は7500万円です。

このとき、もし2500万円を贈与せず、親が2500万円を出資して親子で共同して物件を購入していたら、死亡時に所有していた財産は、5000万円とその物件のそれぞれの持ち分になります。この物件の持ち分は、土地の評価方法、建物の評価方法で計算すると、2500万円より相当低い金額となります。したがって、相続時精算課税制度を利用した場合、共同で購入する場合に比べ、相続税が高額になる可能性があります。これもデメリットの一つです。親の年齢制限がない相続時精算課税は、以下の条件を満たさなければなりません。

①贈与を受けた年の翌年3月15日までに物件の引渡しを受け、その後遅滞なく入居すること

②購入する住宅が適切な大きさ、築年数であること。古すぎるものや狭すぎるもの、店舗併用住宅の場合、店舗部分が建物全体の1/2を超えるものは対象外

③贈与できる資産は金銭のみ。株や不動産を贈与してもこの規定は適用されない

④贈与を受ける人の年齢が、贈与を受ける年の1月1日に20歳以上であること

⑤贈与税が課されない場合でも、必ず贈与税の申告書を期限内に提出すること。提出期間は贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日まで

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