住宅ローンが残っている不動産を相続させたいとき

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遺言によって、住宅ローンなどを特定の相続人に相続させることができる

遺産には、土地建物、現金、預貯金などのプラス財産と、住宅ローンや未払代金などのマイナス財産(債務)が含まれているのが一般的です。したがって、相続人は相続放棄や限定承認をしないかぎり、プラス財産とともにマイナス財産をも法定相続分に従って相続することになります。

ところで、住宅ローンの残っている土地建物のように、その財産を相続する人に、それに関する債務を負担させるのが公平だと思われる場合もあります。このような場合、遺言によって土地建物とともに、ローンの支払い債務も一人の相続人に相続させると定めることができます。

しかし、そのような遺言は、相続人に対する効力はありますが(ただし、相続人が放棄することはできる)、ローンの貸し主(債権者)に対しては何ら拘束力がありません。本来、債務とは債務者が自由に処分できるものではないからです。

そのため、債務を負担する相続人が遺言内容を実現するためには、債権者の承諾を得る必要があります。債権者の承諾が得られなかったときには、債務は各相続人の法定相続分どおりの負担割合で承継されることになります。

遺 言 書

遺言者○○○○は本遺言書により次のとおり遺言する。

一、長男○○○○に次の財産を相続させる。
1××県××市××町×丁目×番 宅地××・××平方メートル
2右同所同番地所在建物、家屋番号×番×、木造亜鉛メッキ鋼板・
瓦葺弐階建居宅、延床面積○○○・○平方メートル
右土地建物には未払いローンがあり、その債務も同人に相続させ
る。他の相続人の相続分が少ないことを考慮して、債務の相続を
了承してもらいたい。

二、長女○○○○に△△銀行△△支店の遺言者名義の預金すべて
を相続させる。

三、その他の財産はすべて次男○○○○に相続させる。

平成○年○月○日

      ××県××市××町×丁目×番×号
遺言者○○○○印
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