相続による名義変更の手続き

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金融機関の名義変更手続きについて

故人名義の口座は、いったん凍結され、遺産保全のために遺産分割 が確定するまで現金の引き出しができなくなります。凍結されるタイミングは、故人の死亡を銀行などの金融機関に届け出た時点か銀行が確認した時点です。 ただ、どうしても故人名義の預金を引き出す必要が生じた場合には、金融機関の窓口に相談して手続をすると、預金を引き出すことが可能になります。

提出する書類は、金融機関ごとに異なります。手続に出向く人は遺族の代表者でかまいません。郵便貯金の場合、用意する書類はほぼ銀行預金の場合と同じですが、印鑑は認印でもよいため、印鑑証明は不要です。この場合も故人名義の預貯金は、相続人全員の共有財産となり、分割協議が終わるまでに引き出す場合には、十分な配慮が必要です。

公共料金の名義変更手続きについて

遺産分割前に変更できる公共料金の名義などは、すぐに変更手続をします。公共料金の支払いが故人名義の口座からの自動引き落としになっている場合は、引き落とし指定口座を変更する必要があります。 指定口座の変更は金融機関の窓口で行います。

なお、以下のようなものは問題なく名義変更ができます。 ① 電話 電話会社の窓口に出向いて、必要事項を記入して手続を行います。手続には、除籍謄本または死亡診断書、新名義人の戸籍謄本または抄本、印鑑が必要です。市外電話サービスの場合、領収占に記載されている 問い合わせ番号に電話して、名義変更手続きを行います ② 電気・ガス・水道  支払通知書に記載されている所轄の営業所に電謡して、名義変更を申し出ます。

「運転免許証」や「国民健康保険」なども変更の手続

返却や解約が必要なものとしては、「運転免許証」(最寄りの警察署 に返却)、「国民健康保険証」(役所の窓口に届出)、扶養家族が死亡した場合の「扶養控除異動」の届出、「クレジットカード」(カード会社に連絡)、などがあります。 故人が会社員であった場合は、「死亡退職届の提出」「社員証・健康 保険証の返却」「最終給与、退職金、社内預金の受け取り」「団体生命 保険の死亡保険金の請求」「健康保険による埋葬料の受給申請」などがあります。

「葬祭費」「埋葬料」の支給を受ける手続き

国民健康保険以外の健康保険に加入していた被保険者が死亡した場合は、その被保険者の収入によって生計を維持していた人に埋葬科が支給 されます。支給額は、死亡した被保険者が過去に得た給料の平均的な額の1か月分です(最低保障額は10万円)。 また、被扶養者が死亡した場合は、被保険者に一律10万円の家族埋葬料が支給されますし、身寄りのない被保険者が死亡した場合は、葬儀を行った人に埋葬費が支給されます。

請求先は、被保険者の勤務先を管轄する社会保険事務所、または勤務先の健康保険組合です。手続は、健康保険埋葬料(費)請求書を 出して行い、請求の期限は、被保険者が死亡した日から2年以内です。 国民健康保険に加入していた被保険者が死亡した場合、葬儀を執り行った人に葬祭費が支給されます。支給額は、各自治体によって異なります。申請手続は、葬儀の日から2年以内に、被保険者の住所地の役所で、備え付けの国民健康保険葬祭費支給申請書を提出します。

死亡保険金は課税対象

保険金の請求は、被保険者が死亡した日から3年以内に行わないと請求権がなくなります。また、被保険者が、保険契約をしてから1~2 年以内に自殺した場合や契約時に健康状態を正しく告知していなかった場合は、保険金が支払われないことがあります。 手続きは、保険会社に連絡して、「保険証券番号」「被保険者の氏名」 「死亡した日時」「死因」などを伝えます。後日、保険会社から送られてくる死亡保険金支払請求書を返送し、保険金の支払いの手続を行います。

必要書類は次表のとおりです。 なお、保険金の受取人に指定されていた人がすでに死亡していた場合は、死亡した受取人の戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書などの添付書類が必要となります。 また、死亡保険金は、相続税、贈与税、所得税などの課税対象となります。たとえば、被保険者と保険料負担者が異なっていた場合には所得税がかかりますし、被保険者と保険料負担者が同じだった場合には相続税がかかります。さらに贈与税がかかる場合もあります。

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