事故後に医療ミスや自殺により死亡した場合の減額割合

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事故後に医療ミスや自殺により死亡した場合の減額割合

過失の割合による減額とは別に、損害を発生させた原因の割合により、損害賠償額が減額される場合があります。たとえば、交通事故にあい入院し、治療を受けており、手術が必要ということで手術を受けたところ、医師の手術ミスによって被害者が死亡したというような場合です。この場合には、誰に損害賠償を請求したらよいでしょうか。このような問題は、死亡という結果に対して、誰がその原因となる結果を与えたかという因果関係の問題となります。この場合には、交通事故の加害者と手術を行った医師との共同不法行為ということになり、被害者は加害者と医師に連帯責任を追及できます。ただ、医療事故をめぐる裁判は、立証(証拠や証人により証明すること)が難しく、裁判になっても長期化することは必至です。一般には、損害の発生に対して、原因が複数ある場合には、各原因が結果に対してどの程度の寄与をしたかの割合により、損害を負担することになっています。交通事故後の傷害等に悩んで自殺した場合については、後遺症が固定し、事故から3年半後に自殺したケースで、相当因果関係を認めています。ただ、被害者の心因的要因が8割として損害賠償額の8割を減額しています(最高裁・平成5年9月9日判決)。また、44歳の追突を受けた男性が耳鳴り等の後遺症に悩んでうつ状態となり、約10か月後に自殺したケースでは、相当因果関係を認め、8割の減額をしています(東京高裁・平成5年5月31日判決)。

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