就労可能年数と利息分の控除の仕方

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幼児や小中学生の場合には18歳から67歳までが就労可能年数

就労可能年数とは、被害者が事故にあわずにいればあと何年働けたかを示すものです。残存稼働年数ともいいます。例えば、35歳の人が死亡事故にあった場合には、67から35を差し引いた32年間が就労可能年数ということになります。ただし、5歳の幼児や13歳の中学生などの未成年者の場合には、直接67からその年齢を差し引くわけではありません。幼児や未成年者の場合には 67歳から18歳を差し引いた49年間を就労可能年数としています。作家などの自由業者、自営業者など70歳を過ぎても働けるとみるのが常識的ですが、平均して67歳とするのが裁判所や保険会社の考え方なのです。では、死亡した時点で、67歳に近い人や67歳を過ぎていた人はどのように考えればいいのでしょうか。この場合には、平均余命表(簡易生命表)を見て、その人の平均余命年数を調べ、その半分くらいを就労可能年数とみてもよいことになっています。なお、保険会社(自賠責保険・共済)には ※に掲げるような就労可能年数表というものがあります。

ライプニッツ式計算法やホフマン式計算法

逸失利益というのは、生きていれば将来得たと思われる収入を、現在一度にもらうのです。お金は銀行に預けていれば、利息がつきます。その分は控除しなければなりません。これを中間利息の控除といい、中間利息を差し引く計算方法が、ライプニッツ式計算法やホフマン式計算法です。そして67歳になるまでの収入について、現在、一度にもらうので、将来の分は一定割合の利息分を差し引くというのが逸失利益の計算方法なのです。この一定の割合は、民事法定利息の年5分とされていましたが、最近の低金利からこれを下回る利率による判決も出されています。 中間利息を控除する方法には、ライプニッツ方式と新ホフマン方式があります。前者は、年毎の収入について複利で計算する方法であり、後者は単利で計算する方法です。細かな計数表ができていますので、これを利用します。被害者にとっては、単利で計算する新ホフマン方式よりも複利のライプニッツ方式で計算する方が控除額は多くなりますので不利になります。新ホフマン方式では就労可能年数が36年を超えると係数は20倍を超えますが、ライプニッツ方式では就労可能年数が67年でも係数が20倍を超えることはありません。就労可能年数が多くなればなるほど、どの方式かで金額に大きな差が出ます。裁判所は東京地裁がライプニッツ方式、大阪地裁がホフマン方式で計算していましたが、裁判所によって方式が異なるのはおかしいということで、次のようにライプニッツ方式で統一されました。

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