加害者が葬式にも顔を出さないので交渉をしたくない

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保険会社の示談交渉担当者を拒否することはできるか

死亡事故にあって残された被害者側にとっては、親族を死に至らしめた加害者は憎んでも憎みきれない存在でしょう。それなのに、お通夜にも顔を出さず、葬式にも出てこないとなると、示談の話しがきても無視したくなる気持ちもわかります。また、死亡事故を起こした加害者にとって、示談ができているかどうかは、刑事事件で起訴されるかどうか、あるいは量刑の判定の上で(すなわち執行猶予がつくかどうかなど)、大きな影響があります。そのために、加害者はできるだけ早く示談をしてくれと言ってくる例が多いのです。 ここは一つ冷静になって考えることが必要です。いくら悔んでも、死んだ人は帰ってきません。大事なことは、残された遺族のこれからの生活の方です。確かに、現在の任意保険の多くは、示談交渉付である自家用自動車総合保険であるため、示談交渉に来るのは保険会社の担当者です。保険会社の担当者は、事故とは無関係な第三者ですから、比較的冷静です。そのため、こちらが冷静に対応すれば、示談交渉もスムーズに進みます。

相手が示談交渉に来なければ法的手段をとるしかない

特に加害者が、刑事裁判を控えており、示談交渉を急いでいるという事情があれば、これを逆手にとって、交渉を有利に進めることができます。葬式に顔を出さないからということで、こだわっていれば示談は難航します。前にも述べましたが、保険会社から交渉に来た担当者との交渉を断ることはできます。しかし保険会社との交渉を断ったからといって、加害者がすぐに示談交渉の場に出て来るとは限りません。 そうなってくると、示談交渉は開始できませんから、損害賠償請求の訴訟を起こして解決を図らねばなりません。しかし、訴訟をするには、弁護士を頼まなければならず(本人訴訟も可能ですが、実際問題としては大変です)、時間も費用もかかります。訴訟をせずに放っておくと、また別の問題が出てきます。時効の問題です。損害賠償請求権の時効は3年間で消滅しますし、保険金請求権は 2年で消滅します。時効によりこれらの請求権が消滅してしまいますと、1円も取れなくなるのです。 何度も言いますが、交通事故の示談というのは、交通事故により被った損害賠償金を話合いによって解決することが主眼です。ここは感情的にならず、冷静にかつ有利に話合いを進めることが肝心です。

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