財産分与はケース・バイ・ケース

財産分与は夫婦の共有財産を分け合うというのが基本的な考え方

財産分与としていくら請求できるかは、相場が決まっているわけではありません。夫婦で築いた財産を離婚に際し分けようというのが財産分与の制度です から、分与額はどれだけ財産があるかによります。例を用いて説明しましょう。太郎さんと花子さんは結婚5年で離婚することになりました。結婚していた間、 花子さんも会社で働きました。仕事ぶりを評価されていたので、かなりいい給料をもらっていました。給料は互いの預金にもしましたが、何となく生活費にも出 し、それに自分の衣類や小遣いは自分が出していました。まさか離婚になるとは思いもしませんでしたから、家庭の金銭にはケジメをつけていませんでした。た だし、最後の2年は子供ができたため会社を辞め、主婦としてだけの生活でした。その頃一戸建ての住宅を買ったのですが、頭金は二人の預金の崩して工面しま した。花子さんの出した分もかなりの額でした。ただしローンの関係で土地建物の名義は太郎さんとなっています。主な財産として他には銀行預金が数百万円と ゴルフ会員権、車、といったありふれた内容です。このような場合、1000万円の要求は妥当でしょうか。

固有財産は財産分与の対象外

財産分与は基本的には結婚生活中、夫婦二人で作った財産を離婚に際して分けることです。財産の名義は夫になっていることが多いのですが、実質は夫婦 の共有財産だと考え、その持ち分を分けるという意味です。結婚以前からの一方の財産(または一方だけの離婚財産)は二人で築いた財産とは言えませんが、相 手を無財産で放り出すことは酷でもあり社会の迷惑でもあるので、これも考慮に加えます。財産分与には、離婚後の相手方の扶養という意味合いもあるからで す。したがって、結婚5年だから1000万円は多い、とは断定できません。今日ではマンション一戸建でも数千万円するのですから、1000万円は不思議な 額ではありません。もっとも、結婚5年というのであれば、さほどの財産はできていないのが普通でしょうから、その意味では多額です。要は夫婦で持っている 財産次第で考えることになります。 妻は家庭において病気で寝ていただけだ、むしろ負担だったという場合でも、夫婦としての存在自体が貢献でもあり、その意味で財産分与の対象になります。た だし、きっちりと1/2という意味ではありません。財産分与額は事情により異なります。太郎さんたちの場合は、二人が結婚していた間に増加した財産リスト を作ってみたらよいでしょう。花子さんが主婦として過ごした間に増えた財産も財産分与の対象となります。なお、離婚に伴う年金分割についてはこちらを参照 してください。

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