調停でも審判でも効力に違いはない

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調停の効力も審判の効力も、効力は同じ

花子さんは離婚の際、愛児一郎君の親権を夫の太郎氏に渡しました。自分は離婚後働かなければならなかったし、太郎氏の母親が手が空いており一郎君を育てるのに不自由がなく、その人柄も悪くなかったからです。その代わり、面接交渉権として一郎君が月に三日こちらに宿泊することを認めてもらいました。ところが最近、花子さんの母も仕事を辞め、手が空いたのです。こうなるとこちらを監護者にしてもらうか、少なくとも宿泊の日数を増やしたい。そこで、大学の法学部にいる親戚の子どもに調べてもらったところ、親権者の変更という制度があり、また親権者の変更はしなくても、子の監護をする者を変更したり、監護についての処分の命令の制度があることを知りました。それを家庭裁判所に申し立てれば、その実現の可能性があることがわかりましたが、申立てには調停と審判の二つがあるということです。調停と審判のどちらを申し立てた方がいいか迷っています。

話し合いで合意に達する見込みが薄ければ審判を考えてみる

調停も審判も、効力に違いはありません。手続きに相違があるだけです。審判は家庭裁判所が職権で審理をし、これに基づいて審判を出します。当事者の意向は斟酌されますが、当事者の意思によって内容が決まるのではなく、裁判所の一方的な判断によるのです。調停は当事者の合意ができるように調停委員による調停期日が重ねられ、最終的に当事者双方の合意によって内容が定まり、家事審判官(裁判官)が関与して調停調書が作成されることにより成立します。このように当事者の合意によるため、より微妙な取り決めができますし、かつ法律的でない精神的な取り決め(例えば「相手の立場を尊重する」とか「子どもに相手の悪口を言わない」とかの文言など)を記載することもできます(これを嫌がる家事審判官もいますが)。これも相手の人柄次第では意味を持ってきます。これに反し、審判は一種の裁判ですから法律的な事項をキッパリと定めるだけです。調停調書も審判も判決と同じ効力を有すると定められています。したがって金銭などの給付命令を定めた部分は強制執行ができます。調停調書もこの部分は法律的にキッパリと記載してもらわなければなりません。

調停の呼出しの期日に入院中で出頭できないが

家庭裁判所への離婚調停を申立てると、申立てを受理した家庭裁判所は、その後、当事者に対して、「平成○年○月○日の○時に○○家庭裁判所へ出頭してください」という調停期日の指定と呼出状を送ります。もちろん、事前に相談はなく、また都合も聞かないので、どうしてもその日に出頭できないというケースも出てきます。その場合には、できるだけ早く家庭裁判所の家事事件受付の窓口へ行って、「期日変更の申請書」を提出してください。裁判の場合には、期日に出席しないと欠席裁判として不利に扱われることもありますが、調停ではそのような扱いはありません。