調停では自由に発言できる

調停では基本的には何を言っても自由

調停に限らず訴訟であっても、どんな言い分を述べるかは双方の自由です。言い分が食い違えば各自が立証をすることになり、立証ができなかった方が負けるわけです。ただし訴訟の場合は原告と被告の双方が、相手の出席している法廷で言い分を述べ合うのであり、言い分を書いた書面(訴状や準備書面)は相手方にも渡しますから、相手が何を言っているかを知ることができ、反論ができることになります。ところが調停のやり方は異なります。たいてい別々に調停室に呼ばれて言い分を聞かれ、相手の言い分は必ずしも逐一知らされません。これは調停委員が間をうまく取り持って、感情的な衝突を避け、できるだけ合意ができるように運ぼうとするシステムだからです。したがって、相手が調停委員に何を言っているかはわかりません。言い分は自由であり、調停委員も調停をスムーズに運ぶために、一応は言い分を全部聞きます。お互いに言いたい放題になるわけです。それに相手が調停室に呼ばれている時間は、次の出番を待つ身には長く感じるもので、また事実長いことも多いのですが、だからといって調停委員が相手にひいきしていると思う必要はありませんし、相手が嘘や誇張的発言をしているとは限りません。調停委員は公平な態度で臨むのが基本姿勢ですから、調停委員が相手を説得している場合もあるわけで、時間の長短と調停が有利に進むこととは関係ありません。第一、うそを言おうと思えば、相互に立ち会っている席でも言えることですし、かといって途中で相手の発言を阻止することは許されませんし、全部を聞いたうえで、反論、反証をするしかないのです。

嘘で固めた調停案ならば蹴飛ばせばよい

調停でも相手の主要な言い分は調停委員から伝えられますし、細かい点も何を言っているかは次第にわかってくるものです。もし、相手が嘘を言っているなと思えば、こちらも言い分を述べればよく、相手の態度を空想して腹を立てても無意味です。調停は訴訟のように裁判所が一方的に判決を下すわけではなく、あくまでも双方の合意があって初めて成立するものです。ですから、嘘の言い分に従う必要は全くありません。冷静に自分の立場を述べ、調停委員がこちらの言い分を信じてくれなければ調停の席での合意に応じなければいいのです。

離婚調停の実態はどうなっているのか

平成18年中に家庭裁判所が扱った離婚調停(終局区分)は65170件で、このうち認容(婚姻継続=同居・別居)が1006件で、調停成立30178件、調停不成立11522件、取下げ21308件などとなっています。調停成立の中身を見てみますと、調停離婚23636件、婚姻継続6062件(別居4938件、同居1124件)、協議離婚届出480件となっています。以上のデータを見る限り、離婚調停を申し立てたうちの約70%(取下げ除く)が離婚成立となっています。

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