浪費がなおらない妻とは離婚できる場合もある

シェアする

離婚原因としては妻の浪費が増加傾向

ギャンブルに狂うというのは、一昔前までは、男性の専売特許でしたが、最近はこの分野にも女性が 進出しているようです。ギャンブルに狂った結果金がなくなり、サラ金に手を出すというのが、かつ ての定番でしたが、女性の場合は、ギャンブルのためばかりではなく、ブランドものに熱中した挙げ 句、それを買うための海外旅行に行くなど、近年になり、女性の浪費が家庭裁判所の相談でも増えて きています。平成18年度の家庭裁判所の婚姻関係事件の申立ての動機別・夫婦別割合の統計をみます と、「浪費する」という項目は、7位にランクされています。そのうち、夫からの申立ての動機別で、 妻が「浪費する」は4位で2681件ですから、妻の浪費が、いかに増えているかがわかります。民法では 、夫婦が日常生活を送っていくために必要な費用は、夫婦が共同で負担することにしています。これ を日常家事債務と言っています。食料・衣料・家具などの生活必需品の購入、教育費、医療費などが これに当たります。ですから、妻がサラ金からした借金が、教育費や医療費として使ったというので あれば、夫婦が共同して支払義務を負うことになります。ところが、サラ金から借りた金で、妻が勝 手に買った、ダイヤモンド、毛皮のコート、ブランドの洋服などの代金については、これは日常の家 事債務の範囲外ですから、サラ金からどんなに催促されても、夫に支払う義務はありません。

サラ金から借りたからという理由だけでは離婚請求は無理

では、このような浪費癖の直らない妻とは離婚できるものでしょうか。妻に何度となく浪費を止める ようにいさめたにもかかわらず、親類、友人、サラ金などからの借金を重ねる、そのために昼夜の別 なく借金の催促を受け、近所や会社の評判になるばかりか、子供まで学校へ行くのを嫌がるようにな りました。夫婦の愛情もなくなり、家のなかはケンカの絶え間もないなど、夫婦共同生活が回復不可 能なほどに破綻してしまった場合には、法定離婚事由の一つである「婚姻を継続しがたい重大な事由 」に該当し、離婚が認められるものと思います。しかし、これも程度の問題であって、もっと夫婦で 話し合い、夫婦が協力し合って努力すれば、従前の夫婦生活関係を回復するのは不可能ではないとし て、離婚が認められなかった判例があることに注意してください。単に浪費だけではなく、理由もな く全く働かず無為徒食している、家計を支える配偶者の収入も考えずに浪費して家計をかえりみない というような事情がある場合には、夫婦問の協力、扶助、婚姻費用分担義務の違反となり、悪意の遺 棄として離婚原因となると考えますが、悪意があったとまでは言えない場合ではあっても、「婚姻を 継続しがたい重大な事由」として離婚が認められることがあります。