裁判離婚をしたときも離婚届出は必要

判決確定後十日以内に市区町村の戸籍係へ離婚届を出すこと

調停による離婚の場合は、調停が成立し、これが調停調書に記載されたときに、離婚届とは関係なく離婚は成立するのですが、裁判による離婚は判決が確定したときに成立することになっています。離婚裁判の判決では、「原告と被告を離婚する」と記載されます。離婚する当事者の間に未成年の子がいる場合には、「原告と被告の間の子、太郎の親権者を原告(被告の場合ももちろんある)と定める」というように必ず親権者の指定がされます。離婚裁判に対して、訴訟で負けた者から控訴あるいは上告がなく、裁判が確定した時に離婚が成立します。市区役所への離婚届出は必要ですが、すでに成立した離婚を報告的に届出るものであり、訴えを提起した者が単独ですることができます。ですから判決が確定した場合には、訴えを起こした者は、判決謄本と判決確定証明書の交付を裁判所から受け、確定した日から十日以内に右の書類と一緒に市区町村役場へ届出なければなりません。もちろん、判決が確定して十日を過ぎたからといって、離婚届が受け付けられないわけではなく、また、離婚が無効になるわけではありません。ただ、届出義務違反として 50000以下の過料の制裁が課されるだけです。つまり協議離婚届出と異なり夫婦双方の署名・押印は必要なく、また成年の証人二名署名・押印という要件もありません。

勝訴した者が離婚届を提出しないときは敗訴した者から提出できる

訴えを提起したものとは、通常原告のことですが離婚裁判では被告も反訴として離婚請求をすることがありますから、原告の本訴による離婚請求が棄却され、被告の反訴により離婚が成立したときは、被告が離婚届けを提出することになります。また、訴えを提起したものが、何らかの理由で離婚届けを提出しないときは相手方(被告)が前記必要書類を裁判所に交付してもらい、市区町村役場に離婚届の提出をすることができます。戸籍には夫の欄に「平成年月日妻花子と離婚の裁判確定」と記載され、妻の欄に「平成年月日夫太郎と離婚の裁判確定」と記載されます。そして婚姻によって氏を改めた配偶者は離婚により夫婦の戸籍からは除籍されますが、婚姻前の戸籍(父の戸籍など)に戻るか、あるいは婚姻前の氏に戻った上で自分だけの単独戸籍を作るか、あるいは離婚の際の氏を称する届出をした上で単独戸籍を作ることになります。「離婚の際に称していた氏を称する届け」という届出は協議離婚の場合は協議離婚受理の日(離婚成立)から3カ月以内ですが、裁判離婚の場合は判決確定の日(離婚成立の日)から3カ月以内ですから、判決が確定した後に届出を怠っていては複氏せざるを得ないことになります。

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