審判にかかる時間や費用はどうなっているか

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審判の申立てに必要な金額は2000円

離婚するか否かの紛争は、一般調停事件で、審判の申立てをすることはできません。審判の申立てができるのは家事審判法に定める甲類(審判の申立てしかできない)、乙類(調停でも審判の申立てでもよい)です。まず、費用の点から考えましょう。費用の内訳から言いますと、審判申立書に貼付する収入印紙が1200円(乙類審判事件、甲類審判事件は800円)、申立ての時に家庭裁判所に予納する郵券(切手)は80円を10枚(東京地方裁判所の場合)の計800円です。すなわち合計2000円程度ですむのです。あとは調査に特別な費用(特殊な鑑定など)の予納が必要な場合を除いては、費用は掛かりません。家庭裁判所調査官のする普通の調査には費用請求はありません。普通の離婚事件では、特別な費用を要することは、まずないでしょう。考えられるとすれば、財産分与で、対象となる財産の価格の鑑定が必要になる場合でしょうか。例えば、不動産価格の本格的な鑑定は不動産鑑定士がすることになります。借地、借家の場合も不動産鑑定となります。また、書画、骨董や宝石、特殊な有価証券なども専門家の鑑定が必要になることがあります。家庭裁判所が依頼する場合は、それらの専門家も比較的に低い手数料で鑑定をするようですが、責任を伴うことですから全くの低額とはなりません。しかし、それらの価格に固執せず大体の価格を当事者で取り決めれば、特に不当でないかぎり、裁判所もそれを尊重しますから、鑑定の必要はなくなります。

審判を弁護士に依頼する場合には弁護士報酬金が必要

審判手続きで余分に必要となるのは弁護士に依頼するときの報酬です。弁護士に事件の代理人になる依頼をするときの費用は手数料(着手金)と成功報酬に分かれます。従来は弁護士会の報酬規定で決められていましたが、現在はこの規定は廃止され各弁護士が定めることとされ、具体的には弁護士との話合いで決めることになっています。審判事件の報酬は訴訟事件と同じで、相手に要求する額に応じて決められますが、相談だけの場合は30分で5000円程度です。これも弁護士との話合いで決めることができます。調停や審判はそう難しいものではなく、家庭裁判所には手続きについての相談室もありますから、自分でやることも可能です。この場合は弁護士費用はいりません。次に審判に掛かる時間は、どうなるのでしょうか。これは一律に断定はできません。普通は数カ月で審判が出ますが、数年にわたる事件もあります。審判は調停に付され調停手続きとなることが少なくありませんが、調停も事案により掛かる時間はまちまちです。

鑑定

特別の知識や経験によらなければ知ることのできない法則や、これを適用して行う具体的事実判断を、裁判所の知識経験の不足を補うため、裁判所は学識経験のある者などに鑑定を依頼できます。依頼された者を鑑定人といい鑑定人は宣誓が必要です。

夫婦の一方が外国人の場合は審判離婚がいいのか

日本では、夫婦が離婚することに合意していれば、協議離婚でも調停離婚でもできます。しかし、夫婦の一方又は双方が外国人で、日本で離婚する場合、協議離婚や調停離婚をしても、これは日本独自の制度ですから、本国にこれに相当する離婚手続きがない場合には、本国に戻っても離婚は認められません。そこで、夫婦がお互いに離婚に合意している場合に、審判離婚が利用されるのです。審判離婚は、裁判所の下した審判によって離婚が決定するものですから、本国法でも裁判所の関与したものであるところから、離婚の成立が認められるからです。